iPadの発売前の4月22日、話題になっている電子書籍の今後を知るカンファレンスが、東京・九段下で開催されました。講演者は佐々木俊尚さん、林信行さん、湯川鶴章さんなど、活躍されているITライターの方たち。
出版の制作に関わる自分たちとしてもとても興味深い話題です。
みなさんが言ってたのは、今まで各メーカーが独自に電子出版に取り組んでいたけども、kindleやiPadの発売で今年がやっと電子出版元年だということ。
大昔、情報が石版から紙に移ったように、電子書籍は必ず利用されるだろうし、かといって紙の出版がなくなることもない、両方を補う形で提供されるだろうという話し。
帰りに丸善丸の内店に寄り、松岡正剛さんプロデュースの松丸本舗を見てきました。知の巨人の頭の中のようなディスプレイ。系統的にまとめられた本を無造作に置くというおもしろいアイデアが印象的。
電子書籍の講演の後に紙の本を眺めると、これからは本自体を買いたくなるために、中身以外の要素、作品としての本作りが大切になるだろうなと感じます。本自体が魅力的になって購入したくなること、それがデジタルコンテンツとの差別化になるのでは、と丸善で思いました。
本を読みたいから買うという価値から、本そのものが欲しくなるような価値を創り出す時代になりそうです。